識別力調査に大事もの。それはGoogle
引用:Google
今、世界はGoogleに支配されているところ、ありますよね。
お店選ぶのも、メールするのも、地図調べるのも、何でもGoogleです。
そんなGoogleが商標の審査においても、最重要になってきています。
商標の識別力は、「現実にどう使用されているか」が重要
商標の条文では、「産地、販売地、品質・・・」などを表した商標は識別力なしって言われてます。しかし、一見品質表示ではないような商標でも、識別力なしと認定されることがあります。
なぜなら、現実世界において、どのように使用されているかということを重視して審査が行われているからです。
現実に、品質を表すような使い方をされていれば、「識別力なし!」と認定されます。
じゃあ、ここで言うところの「現実」とは?
現実とは、Googleの検索結果
現実に使用されているかどうかは、「Googleの検索結果」で決まることが多いです。
新聞や雑誌などもありますが、圧倒的にURLを貼られていることが多い。
つまり、今識別力を調べる上で
「過去の審決例で大丈夫だからオッケー!」
「同じようなものが登録されているからオッケー!」
としてしまっては、非常に危ないということです。
まとめ
識別力判断するには、「ググる」ってことがめっちゃ重要です。
商標審決例の調べ方3パターン
商標の 審決例は以下のときに調べます。
(1)調査の結果で判断に困ったとき
(2)意見書・審判請求書に「これでドヤ」って証拠としてぶつけるとき
調べ方は3パターンあります。
①商標審決データベース(アスタミューゼ株式会社)
ここは、主に識別力を調べたります。
また、この商品・役務ってどういう意味?って調べる時は、不使用取消審判の審決を見に行くので、非常に便利。
さらに、4条1項1号とか珍しいものを調べるときも便利。
類否判断は、あまり使いません。
②J-Platpat
審決公報DBは番号わかっていないと検索できないです。
審決速報は、最新のものが見ることができるのが嬉しいですね。
③続 商標類否叢集
続 商標類否叢集 書籍版 | 商標専門誌の出版社パテントジャパン
類否判断はここです。
1文字相違やA+Bなど調べることができます。
要約してくれてるのも嬉しいです。
これは人力で要約してるのでしょうか。すごいです。
ただし、インターフェイスは・・・・改善ありですよね。
まとめ
調査段階で審決調べたところで、やっぱり微妙だなとしか判断できないことは結構あります。
そして、意見書に書いても「過去の判断に拘束されない」とお決まり文句でばっさり切られることも多々あります。
しかし、それでも審決を知っている場合と、知らない場合の判断精度は大きく変わりますので、先人の知恵はありがたく頂戴しましょう。
指定商品・指定役務に迷った時の行動まとめ
指定商品・指定役務決めって、簡単なものもあるのですが、中には本当に難しいものもあると思います。
弁理士の腕の見せどころではあるんですが、今までになかったものはどうすんのコレって感じがします。
指定商品・指定役務に迷った時には、この手順で解決しています。
1.似た業種の会社はどうしてるんだろう?
まずは、同じような商品・サービスを提供している会社がないかをググります。
そして、何社かピックアップして、IPDLで似た業種の指定商品・指定役務を調べます。
やっぱり1社だけじゃ不安なので、複数社見ておきたいですね。
その後、どんな商品・サービスを指定しているのか目星をつけて、決めていきます。
2.特許庁に聞く、相談する
正直、ここが最強ですね。
よく「過去に1例だけ採用されてますね~」って言われることがありますので、聞いてみて解決することが多いです。
調査の時に類似群コードが必要になるので、類似群コードも併せて聞いておきましょう。
お問い合わせは下記です。
<出願する際の指定商品(指定役務)の区分に関すること>
特許庁審査業務部商標課国際分類室
電話:03-3581-1101 内線2836
FAX:03-3580-5907
3.自分で考える
完全に一から頑張るのではなくて、先人の知恵を借りることがよいと思います。
積極的表示で参考になりそうな表現集を作っておくと便利です。
4.迷ったら、上位概念+積極的表示
積極的表示をすれば、きっちり権利取れますが、前例にないものを指定すると拒絶される可能性もあります。
そんなときのリスクヘッジとして、同じ類似群コードがある上位概念の商品・サービスを指定すると、権利範囲を守りながら、積極的表示が狙えます。
類似群コードが増えるわけではないので、かなりお勧めです。