商標実務のブログ

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【弁理士の日企画】知財業界のライバル

こんにちは宮崎です。

今日は弁理士の日ですね!

ドクガクさんの「弁理士の日企画」に今年も参加しており、 「知財業界のライバル」というテーマで記事を書きます。

 

検討

知財業界と言っても、知財部やシステム会社、そして特許事務所では結構立場が違います。
自分は特許事務所側の立場なので、特許事務所についてお話をしたいと思います。

 

知財業界のライバルはどこでしょうね。

 

弁理士は、特許出願の代理などの独占業務を持っています。
そのため、弁理士以外はこれらの業務ができません。
唯一、例外的に弁護士が弁理士登録できますので、直接的なライバルといえば弁護士なんですけども、実際はきちんと住み分けが出来ています。
弁護士が明細書を書くことはほとんどありませんし、訴訟になると協力してやるので、
弁護士がライバルと言うかといえばそんなことはありません。

 

一方、士業以外ではAIが考えられます。
弁理士は AI で代替される職業のランキングで上位に入っていますが、実際には代替されるとは思っていませんので、別に AI もライバルになると思いません。
逆にAIを使うことで、さらに弁理士の必要性は高まります。(このことは、また別の記事で)

 

結論としては知財業界のライバルはいないということになるんですが、
もしあるとすればブロックチェーンかなと思いました。

 

知財業界のライバル

ブロックチェーンビットコインなどに代表される分散型のネットワーク技術です。

 

これを使えば、例えば特許権や商標権などをブロックチェーン上で表現して、その中で権利の担保ができるようになるかもしれません。

 

そうすれば、今のようにとてもややこしい書類を用意しなくても、簡単に知財の権利を得ることができます。例えば、

・写真1枚だけで特許権を得られる。
・ホームページの魚拓だけで商標権が得られる。

など、素人でも権利が得られるようになります。

 

権利行使はどのようにするかと言うと、各種プラットフォーマーと連携することが考えられます。

例えば Google Facebook Amazon などのプラットフォーマーと連携して、侵害者に対してこれらのプラットフォームを使えないようにすれば、現在の差止請求権と同様の効果を発揮することができます。
損害賠償請求権としては、知財権のプラットフォーム上使えるコインを発行しておきそのコインを担保にしておくことが考えられます。

そうなると、弁理士を通さずに誰でも権利を確保できるようになるので、知財業界に大きなシュリンク(市場縮小)が起きます。


もちろん、こういった未来が起きるかは不明ですが、可能性はゼロではありません。
そのため、知財業界のライバルとしてはブロックチェーンが考えられるのではないかなと思いました!

 

ありがとうございました!

 


【ご参考】ブロックチェーン特許権の考察記事

btcnews.jp

 

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